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| 参議院での再審法改正案の抜本修正を求める決議 |
2026年5月15日に内閣が国会提出した再審手続に関する「刑事訴訟法の一部を改正する法律案」(以下「再審法改正案」という。)は、同年6月16日、自民党、日本維新の会、参政党の賛成多数により衆議院で可決され、参議院に送られた。
再審法改正案は、@裁判所による証拠提出命令の定めがあるもののその対象となるのは「再審の請求の理由に関連すると認められる証拠」に限定されるとともに、検察官が提示する証拠一覧表の提示が裁判所に限られ、弁護人による閲覧が認められていない点、A開示された証拠の目的外使用を罰則付きで禁止しており、冤罪被害者の救済のために世論を喚起する目的でなされる弁護人の活動や市民運動を萎縮させるものである点、B再審開始決定に際して検察官による不服申し立てを原則禁止とはするものの、「決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合」には不服申し立てを認めるという「抜け道」を用意している点で重大な欠陥がある。
再審無罪が確定した袴田巌さんの姉である袴田ひで子さんは、2026年6月9日の衆院法務委員会で「巌はたまたま奇跡が起きたようなものでございます。それで助かりました。この法律で通されてしまうと、巌も助からず、処刑されてしまっていたと思います。」などと述べ、再審法改正案の見直しを求めた。
故・阪原弘さんが強盗殺人罪で無期懲役とされた滋賀・日野町事件は、2026年2月24日に再審開始決定が最高裁で確定し、同年6月19日に大津地検が有罪主張を断念するに至った。日野町事件では、再審開始決定に重要な影響を与えたネガフィルム等の証拠が第二次再審請求審においてようやく開示されたという経緯があり、また、2018年7月11日の大津地裁の再審開始決定に対して検察官が不服申し立てをしたことにより再審開始決定の確定まで7年7カ月もの長期間を要したという経緯もあるところ、再審法改正案は同様の事態を防ぐ上で実効性のあるものになっていない。なお、日野町事件では、第一次再審請求審において検察官から証拠一覧表が弁護人に開示されたことが、その後の新たな証拠開示に繋がっており、証拠一覧表の弁護人への開示は冤罪被害者の救済のために極めて重要である。
当部会は、冤罪被害者の速やかな救済という目的を達成するために、参議院に対し、冤罪被害者の声を真摯に受け止めること、そして再審法改正案の上記三点の重大な欠陥について抜本的な修正をすることを強く求める。
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| 2026年6月28日 |
青年法律家協会弁護士学者合同部会
第 5 8 回 定 時 総 会 |
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